2023年8月20日、夏休みの子どもたちのためのサーフィンコンテストを開催しました。
島の言葉で、
「ナン」は、おじいちゃんおばあちゃん
「ワン」は、わたし、自分
「マガン」は、子どもたち、孫たち
3世代にわたる視点で島の未来を考え、オーシャンアクティブを通じて、奄美の海の知識、経験、文化、伝統、豊かな自然を次の世代に引き継いでいく未来の「ウォーターマン」を育てるためのイベントです。
第1部 キッズサーフィンコンテスト(手広海岸)
従来の個人が技術を競い合うコンテストとは異なり、チーム戦で助け合いが求められるルールで開催しました。子どもたちのサーフィンのレベルも様々、エキスパートレベルで乗れる子から、ビギナークラスの子まで、一つのチームの中で協力し合います。技を繰り出すことで点数が入るだけでなく、うまい子はビギナーの子のサーフボードを押してあげて波に乗せてあげたり、大きめの波が入ってきたらチームの他の子が大丈夫か確認したり、そういったサポートに点数が付く、参加した子どもたちの誰もが主役になれるルールになりました。
ジャッジには、NEDIの代表であるパタゴニアのサーフィンアンバサダーの碇山勇生のほか、同じくサーフィンアンバサダーの木下デヴィッド氏、武知実波氏、そして地元のローカルの方々にも協力いただきました。子どもたちのサーフィンと協力に真剣なまなざしで議論をしながらのジャッジです。
チームで協力し合う子どもたちの素晴らしい姿に大人たちが感銘を受けた一日でした。
第2部 環境教育プログラム(手広海岸)
日本自然保護協会が発行している「砂浜ノート」などを使って、砂浜の生き物を子どもたちと一緒に探したり、砂浜の自然環境を考える教育プログラムを実施しました。
今回のサーフィンコンテストの特徴は、サーフィンのジャッジによる点数だけでなく、海洋環境に関する問題の点数を足した合計点で競う点です。競技も技術を競うだけでなくチームでの協力が求められ、海の環境に関して普段から学ぶ姿勢がここでも活きることになります。
子どもたちにとって、いま受け継いでいる自然の中でサーフィンをすることができていることを知り、海洋環境に想いを馳せ、将来を考える機会になってほしいと思っています。
奄美だけでなく、日本の砂浜が今どんな問題を抱えているのか、一見地味に見える砂浜ですが、海と陸を繋ぐその場所に豊かな生態系が広がっていて、砂浜を含む沿岸地域の健全な自然があるからサーフィンができることを子どもたちに伝えていきたいと思います。
第3部 子ども向け無料サーフィン体験会(ビラビーチ)
無料体験会には25名の子どもたちが参加、地元プロロングボーダーの鳥海航希から子どもたちにサーフボードの特徴や乗り方をレクチャーしました。
体験会は、サーフボードから落ちても安全なビーチで開催、地元プロサーファーの鳥海航希、牧野大智、プロSUPレーサーの佐藤優香、そして、地元サーファーやパタゴニアのボランティアスタッフやNEDIのメンバーも一緒に、1人の子どもに2人以上がついて安全を確保しながら波に乗ることを体験してもらうことができました。
御協力いただいた皆さまに心よりお礼申し上げます。
奄美の美しい大自然の中で波と一体になる楽しさを体感してもらい、子どもたちも一緒に来たお父さんお母さんにも笑顔あふれる一日になりました。
サーフィン大会の準備と運営には、たくさんの地元ローカルや関係者にご協力いただきました。子どもたちの協力をポイントとして積極的に採点する初めての試みでしたが、パタゴニアサーフィンアンバサダーの木下デヴィッド氏、武知実波氏、そして地元ローカルの皆さまの協力によりコンテストは成立しました。
会場の設営、運営、安全管理、サーフィン体験会の実施などには、地元ローカルの皆さま、パタゴニアのスタッフの皆さまにも協力いただきました。
コンテストの景品であるトロフィーは、地元ローカルの藤田智氏(Faja Arts and Crafts)に制作していただいたものです。奄美大島の大島紬の機織り機の廃材を利用したアップサイクルで制作していただきました。これからも、奄美がこれまで受け継いできた伝統と文化を大切にしていきたいと思います。
記念Tシャツは、地元ローカルの林功氏のデザインで、同氏は奄美大島の自然やサーフィンをテーマにした絵画を制作されています。プリントは地元奄美大島のアイリーストア(IRIE STORE)にお願いをしました。また、パタゴニア日本支社には記念品のキャップなどを提供していただきました。
今回のコンテストはたくさんの関係者の皆さまのご協力があって実現することができました。
当日、参加してくれた子どもたち、御家族及び関係者の皆さま、本当にありがとうございました。
また来年も、子どもたちのためのコンテストを開催できるように今後も活動していきたいと思います。
【協力者様一覧(敬称略)】
パタゴニアサーフィンアンバサダー:木下デビッド、武知実波
地元プロ:鳥海航希、牧野大智、佐藤優香、その他地元ローカルの皆さま
カメラマン:CHARFILM(土屋尚幸)、麻岡竜也
大会景品制作・提供:林功、藤田智(Faja Arts and Crafts)、アイリーストア、パタゴニア日本支社
ビーチクリーンに協力いただいた、奄美大島サーフィン連盟の皆さま、自衛隊関係者の皆さま